入試問題集2024|多摩美術大学
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13[教員コメント]人物着彩はモデルさんの雰囲気をうまく表しており表情の良さも含めて好感が持てる作品です。リラックスしたポーズからくるゆったりした感じが非常に良いと思います。デッサンは手前と奥行きが不思議な感覚で描かれており布の基準面が空間に変わるような仕掛けを見ることができます。テーマから導き出した空間設定なのか遠視と近視が混ざり合った独自な世界の表現になっていると思います。興味深い作品です。[教員コメント]「間」をテーマとした鉛筆デッサンは、ビール瓶から木製の玉が水滴のように落ちる瞬間を描写し、卓上に配置されたモチーフとの関係を演劇的な画面で表現している。水彩の人物は堂々と描かれ、誠実な人物像が表現される一方、透明感のある淡い彩色が使用されることで、素直で柔軟な印象を受ける。作品ごとに対象物が丁寧に描かれ、全体的に静かで落ち着いた雰囲気の秀作として印象的である。

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