入試問題集2024|多摩美術大学
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39[教員コメント]迷いのない鉛筆の乗せ方は力強く清々しい。一方、全体的にやや硬く、質感が似てしまっているのが惜しい。モチーフ同士が密に構成されているので、相互の関係性を丁寧に見ていく必要があるのだが、全体の力加減が均一で、距離感や空間が伝わりにくいのが気にかかる。繊細な観察眼を身につけていってほしい。[教員コメント]大根が生き生きとした存在感を放ち、横向き画面の構図を引き締めています。モチーフの素材感の違いを描き分けようという作者の意欲は感じますが、金属バットは描ききれていない印象です。また植木鉢も少し浮いているような…。大根の葉の描写は丁寧で、画面から飛び出してきそうな迫力を感じます。[教員コメント]中央にプランターにもたれるように配置した大根のしっかりとした重量感・存在感が目を引くデッサンです。布の、張りはありながらも柔らかなさまも良く描き表せています。木目や大根の葉やプランターのつるなどのディテールへの執着も感じられて好感が持てます。[教員コメント]鉛筆の線の重ね方が丁寧で、モノクローム階調でもモチーフの色味が感じられ魅力がある。また、画面の手前と奥の距離感が描けているのも良い。各モチーフの形態と質感もそれぞれ概ね捉えているが、モチーフ同士が同じ台上に置かれていることと、相互の関係性の表現が甘くモチーフが浮いて見えて惜しい。

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