44[教員コメント]オーケストラを指揮するコンダクターの手元が描かれている。指揮棒のしなりや流れるような手の動きは、これから演奏される音楽のリズムやメロディ、ハーモニーを視覚的に連想させる。さらに背景の余白は、最初の一音を奏でる直前の瞬間的な静寂にも感じられる。[教員コメント]マイクを握りしめて歌う様子が描かれている。両手の拳に見られる力み具合から声量の大きさが感じ取れて、熱唱している様子が窺える。顔を描かずとも歌う様子は表現できる。さらに、声も音であるという確固たる意志をも感じることができた。[教員コメント]合わせシンバルを「ジャーン」と鳴らしている。曖昧なストラップの持ち方から察するに、悪戯で鳴らしてみたのだろうか。シンバルを説明する時に、分かりやすい円形ではなく真横から捉えている。その視点が画面に絶妙な緊張感を生み出している。[教員コメント]左手で公衆電話の受話器を持ち、送話口に当てていた右手を離して「もしもし」と語りかける瞬間だろうか。音の表現としては少々回りくどい。しかし、画面の中央に描かれた両手と受話器の空間的な関係性を良く捉えていて、通話の声が感じられる。
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