入試問題集2024|多摩美術大学
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Department of Imatinfor i i , Art onDesgnandMedaCourse 使用すること。2. ヘラや手など粘土以外のものを描いてはならない。 2. 記名票は右上になるように使用すること。3. タイトル票は左上になるように使用すること。 粘土を使って造形的に表現し、 それを鉛筆で描きなさい。 視覚的に表現しなさい。 今日、様々な出来事は即座に情報となり、 ネットワーク上で流通し、 膨大なコミュニケーションが行われています。 そこにはAIやbotなど、非人間的な主体も存在し、 情報を収集・学習しています。 こうした状況で、あえてそうした繋がりを遮断し、 「孤独」になり、「秘密」を作ることは どのような意義を持つでしょうか。 こうした問題を考察し、視覚的に表現しなさい。情報デザイン学科 メディア芸術コース66問題 | 「複数のあなたの記憶」を、 条件 | 1. 用紙は横位置とし、記名票が右上になるように 注意 | 1. A4の紙2枚は下書き用紙です。2. 提出はデッサン紙のみです。 その他は持ち帰ることができます。 3. 出題の内容に関する質問にはお答えできません。 使用紙 | ニューTMKポスター特厚口ボード両面 2mm厚/B3問題 | 「孤独と秘密」 をテーマに、 条件 | 1. タイトル票に作品の題名を30字以内で記入すること。 注意 | 1. A3の紙2枚は下書き用紙です。 使用紙 | ニューTMKポスターボード 両面貼り/540mm×540mm鉛筆デッサン モチーフ一般選抜 | 専門試験鉛筆デッサン [3時間]2. イラストボードの切れ端は 試し塗り用紙となります。3. 出題の内容に関する質問にはお答えできません。[採点基準]・見る力=対象の形を正確に捉え認識できるか・技術力=基本的な表現技術があるか・構成力=表現内容を組み立て配置ができるか・表現力=観察に基づく表現ができているか・完成度=課題が作品として完成しているか[出題のねらい]問題は『「複数のあなたの記憶」を、粘土を使って造形的に表現し、それを鉛筆で描きなさい。』というものであった。しばしば、印象的な出来事と紐づくことで「記憶」は数えることができる複数のものとして感じられる。しかし、そこに通底するはずの「私」の意識やその存在は、単一であることが自明視されがちである。このとき、「私」が本当に単一のものであるかどうか、あるいはこの「記憶」と「わたし」という、ことなる性質を持つものがどのように連続、または関係しているかを考察し、表現するということが出題の狙いであった。また、記憶という形のないものに、具体的な形を与えることは本学科の「情報デザイン」とも非常に関係が深い問題でもある。このような前提から、「記憶」について深く考察し、具体的な粘土の造形や、それを描くデッサンの描写の正確さなどを通じて明快に表現されているものを評価した。[採点基準]・理解力=出題内容を正確に読み取れるか・発想力=自分自身のテーマを展開できるか・構想力=構想を具体的に組み立てられるか・表現力=表現したいことを形にできるか・完成度=表現が作品として完成しているか[出題のねらい]問題は『「孤独と秘密」をテーマに、視覚的に表現しなさい。』というものであった。今日、さまざまな形式の情報がネットワーク内に膨大に存在し、それらと重なるように私たちの日常が営まれている。また、そこにはAIやbotなど非人間的な存在も存在し、このネットワークの中で情報を収集したり学習し、目まぐるしく社会の状況が変化している。こうした状況の中であえてそれから逃れ、孤独になることの意味や、そこで孤立する情報(秘密)の価値を考察するということが狙いであった。「孤独」や「秘密」はネガティヴにも聞こえる言葉だが、こうした社会状況の中では自分自身を守るものとして響いてくる側面もある。あるいは情報が途絶することが新たな意味=情報を生み出したりもする。そうした多様な側面を持つ問題を深く思考し、形態や色彩、具象的なモチーフの選択などを通じてしっかりと表現されているものを評価した。2024年2月9日(金)実施2024年2月10日(土)実施視覚表現 [5時間]

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