開催日時
07/20 (Sat) - 08/03 (Sat) 10:00 - 18:00
※日曜休館
イベント
レセプションパーティー:07/20 (Sat) 17:30 - 19:00
クロストーク A (ゲスト:開発好明):07/27 (Sat) 17:00 - 18:40
クロストーク B (ゲスト:谷口暁彦):08/03 (Sat) 15:30 - 17:10
アクセス
JR 横浜線・京王相模原線橋本駅の北口から神奈中バスで約 8 分
または、JR 中央線八王子駅の南口から京王バスで約 20 分
多摩美術大学八王子キャンパス アートテーク 1F / 2F
森川 裕也
MORIKAWA Yuuya
工芸学科研究室
私は自分たちの身の回りにある、見慣れたものが本当は何でできていて、どういう物なのか、ということをよく考えます。化学的な材料としてではなくて、どんな性質を持つ素材なのかという点です。それは、今も目の前にある物事に対して、私たちは表層的な部分のみを知っているだけで、その物事たちが持っている「見えにくい特性」には、ひどく無関心で鈍感であるのではないかと感じることがあるからです。私の扱う焼き物は「焼く」という過程を経て、粘土から陶という素材に変化しますが、私はこの「焼く」というプロセスを全く別の、高温で加熱する必要のないオブジェクト※に施しています。それは、私が身の回りに当たり前にあるモノたちの持っている「見えにくい特性」に関心があるからです。近作の『nonsense』シリーズは工業製品を砕いて、またその工業製品の形になるように窯で焼き固めた作品です。明らかに不要なプロセスをそのオブジェクトに加えることで、本来そこにあるはずの「見えにくい特性」を露出させ、「焼く」という人類が古代から繰り返してきたプロセスから、オブジェクトの成り立ちや背景にまつわるリアリティを表現することを試みます。※主に人の手によって加工されたモノを総称して、私はオブジェクトと呼んでいる。