アルミホイルと布のシート

中尾 詩夏

作者によるコメント

布にアルミホイルを芯材として貼り合わせた3層構造のシートを制作した。アルミホイルを中芯にすることによって自由に形を変えられる柔軟性と強度を持ちつつ、布の柔らかく軽い印象を保った素材が実現する。また、アルミホイルを貼り合わせることで微妙なシワや表情を記憶することができる。
このシートを使ってバスケットを制作した。布だけでは、形を保ち自立することはできないが、このシートを使うことによって簡易的に形を維持することができる。

担当教員によるコメント

一枚の薄い布が軽やかに立ち上がる。
中尾詩夏さんの作品は本来はありえないが、1枚の布が立ち上がるならばこうあって欲しいという期待を裏切らずに実現させている。
軽く圧延されたアルミは、自由に形を変える事が可能で、強度もある。この素材を中芯にし表裏に布を接着した事で、細かな形状変化にも対応し、
また、布でもアルミホイルでもない新たな質感やシワが生まれており、この表情が作品にオリジナリティを与えている。
どちらも製造上はシート状に作られることから、製造工程の際に張り合わせて製作することも可能と考える。
一枚のシートを立ち上げることも・好きにカットして縫い合わせることも可能なこの素材はさらに先の展開も予感させる作品だ。

講師・尾形 達

  • 作品名
    アルミホイルと布のシート
  • 作家名
    中尾 詩夏
  • 作品情報
    技法・素材:素材=アルミホイル、スエード、シーチング/技法=ボンディング加工、縫製
    作品形態:バスケット
    サイズ:White=H400×Φ260mm、
    Blue=H180×Φ400mm、
    Light Blue=H460×Φ280mm、
    Green=H250×Φ240mm、
    Orange=H550×Φ280mm、
    Cream=H720×Φ180mm
  • 学科・専攻・コース