うつらうつら

高橋 カンナ

作者によるコメント

監督、脚本、編集:高橋カンナ。

担当教員によるコメント

この映像(映画)は、22歳の女性でなければ表現できなかっただろう。そこには劇的なストーリーもない、起承転結があるわけでもない、ただ等身大の女性が感じる複雑な心の描写を、日常の生き方を通して淡々と描いている。決して偽りではなく、何が正解かもわからない、日々変化する心の葛藤、自分の中の矛盾、作者自身が抱える問題を正直に提起したのではないだろか。この作品は、それらのことを共有し共感する想いと、見る側の豊かな想像力が求められるかもしれない。何気ないシーンや会話の中の言葉が多くの「点」として散りばめられている。一度見ただけだと気づかない「点」と「点」が、「線」となって繋がった時、この作品の真のテーマが浮かび上がってくるように感じた。

非常勤講師・桑田 賢二

  • 作品名
    うつらうつら
  • 作家名
    高橋 カンナ
  • 作品情報
    映画(35分)、ポスター、チラシ、photobook