ムクロの國
三枝 久人
作者によるコメント
正面と側面から成る、観音開きの作品です。「骨」を一つの大きな国と捉えて、そこに移り住む人々の営みを、二つの面から綴るというテーマで制作しました。それぞれの画面で、時代の流れや、攻防史のようなものを表現しました。ジグレーという印刷方法で、デジタルデータをキャンバスに出力し、それを絵の具で加筆するという形式を採用し、デジタルとアナログの技法の両立を目指しました。
担当教員によるコメント
三枝久人は、骨をひとつの大きな国と捉えて、そこに移り住む人々の営みを緻密なイラストレーションで表現した。タイトルは「ムクロの國」という世界を作り上げた。その表現手法は、デジタルデータをキャンバスに出力しそれを絵の具で加筆するという形式をとり、克明に描いた。一見ただの岸壁のように思えるが、離れて見ると恐竜らしき骨の頭骨が見えてくる。そこに大都市があり、あるいは歴史的な城がそびえ立っていたり、自然界の原始的風景も見えてくる。その想像力はぼくたちの心を引きつける力を持っている。
教授・秋山 孝
- 作品名ムクロの國
- 作家名三枝 久人
- 作品情報イラストレーション
技法・素材:ミクストメディア、ベニヤ合板、キャンバス、紙、アクリル絵の具、Photoshop、デジタル出力
サイズ:側面図=H770×W1800×D30mm (1点)
/正面図=H770×W900×D60mm (1点)
/ブック=H594×W420mm (1点) - 学科・専攻・コース
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