路地さんぽのすすめ
瀧谷 はるか
作者によるコメント
さんぽをするときのヒントがつまった図鑑を制作しました。
室外機や植木鉢、パイロンなど、路上でお馴染みのアイテムをイラストで紹介しています。
例えば、同じ室外機でもそれぞれ形や上に載っているものは少しずつ異なります。モンスターを探してゲットするように、そうしたアイテムに着目しながら道を歩くと、東京のおしゃれな街はもちろん、近所の何でもないような路地もお気に入りの場所に変わります。この本を片手に、新たな視点でさんぽを楽しんでほしいです。
担当教員によるコメント
「自分には関係ないもの」「興味を持てない退屈なもの」と高を括って見過ごしていたものたちが、瀧谷さんの手に掛かると燦然と輝き始める。「考現学」から「超芸術トマソン」に至る「路上観察」の系譜に連なるものではあるが、今和次郎とも赤瀬川原平とも異なった質が感じられる。彼らの時代と違い今は加速主義が猛威を奮う。何にでもバージョンアップが求められ、レトロならレトロでジャンルとして登録され細分化が進む。情報端末が異常発達し、端から関係の網の目に絡め取られていく。すべてが「情報」に置き換えられてしまうかのように。そんな世界で、瀧谷さんはただ歩き、眺めている。そしていちいち発見し直している。それが直接的に伝わる。その術としての描写。凄いことでしょうこれは。
教授・佐藤 直樹
- 作品名路地さんぽのすすめ
- 作家名瀧谷 はるか
- 素材・技法Illustrator、Photoshop、InDesign、Adobe Fresco、紙
- サイズH210×W155×D19mm
- ジャンルエディトリアル
- 学科・専攻・コース
- カテゴリー
- 担当教員