珈琲の魅力を伝えるゼリー屋台 「珈珀」

手塚 奏汰

作者によるコメント

「珈珀」は、珈琲の魅力をゼリーによって伝え、新たに珈琲に興味を持つ人を増やすことを目的とした屋台である。
屋台という開かれたお店にすることで、普段珈琲専門店に立ち寄らない人に対しても、高品質な珈琲(スペシャルティコーヒー)に触れるきっかけを作る。
苦味が苦手な方や珈琲に興味のない方からは、液体の珈琲は見向きもされないケースが非常に多い。しかし、この屋台のメイン商品である「ゼリー」に変えることで、印象がデザートの領域に移るため、興味を持つ人が大幅に増加する。そこで、珈琲本来の個性を残しつつ凝固させることによって可能になった食べ比べができるゼリーを販売することで、今まで意識して来なかった産地による違いや、焙煎度による味の違いを知るきっかけを提供する。

担当教員によるコメント

珈琲が好きな人も苦手な人も美味しく食べられるよう試行錯誤しデザインされたゼリーが当研究の主役である。光にかざすと琥珀色に輝く珈琲ゼリーは、見た目も美しくココロとカラダを喜ばせてくれる。手塚さんは、この珈琲ゼリーを多くの人に届けるために、必要な道具をコンパクトにまとめ運べる屋台を丁寧にデザインしている。デザインの特徴を一言で言い表す「珈珀」というネーミングを考え、ロゴも緻密にデザインし、露天営業の許可も取得し、マネタイズも考え販売まで行なった情熱に心惹かれた。多くの人が「珈珀」に集い、ゼリーを味わい、手塚さんと会話を楽しんでいたことが印象的だった。「珈珀」は、珈琲と人をこよなく愛する手塚さんの人柄そのものを表す魅力的なデザインなのだ。

教授・安次富 隆

  • 作品名
    珈琲の魅力を伝えるゼリー屋台 「珈珀」
  • 作家名
    手塚 奏汰
  • 素材・技法
    [商品]
    素材=珈琲、砂糖等
    技法=ハンドドリップ

    [屋台]
    素材=OSB合板、珈琲の麻袋、杉材、松材
    技法=レーザーカット、手加工等
  • サイズ
    屋台=W1410×D1560×H2000mm
  • ジャンル
    店・商品開発
  • その他作品情報
    素材提供:TARO'S COFFEE ROASTERY/小梅の珈琲焙煎所
  • 学科・専攻・コース
  • 担当教員