Feather
荒尾 空輝
作者によるコメント
合理性と具象性を探究した鳥のモビール。
3枚の板と2本のワイヤーによる最小限の構造と物理原理だが、色面のリズム、繊細なバランスが生む動き、鳥の「らしさ」を抽象化した造形、それらから生まれる佇まいが、空間と時間に心地よいアクセントを与えてくれる。
飛ぶ鳥:わずかな風でゆっくりと羽を揺らす。空高く飛ぶ鳥に見えたり、足の長い鳥が立ったまま羽ばたく滑稽な様子にも見えたり。
歩く鳥:指で軽く触ると、頭を揺らさないように歩いている鳥のように動く。風がふけばこっちを見たり、そっぽ向いたり。
担当教員によるコメント
荒尾空輝さんが創作したモビールは、その興味深い動きのみならず、最小限のパーツで構成され、形状のディテールにこだわり、何度も作り直して形状が検討されてきているため、モノとして完成度が高い。構造も素材毎に解体・分解できるノックダウン式となっている。荒尾さんはこのモビールの形状を、幾何形態でまとめることを敢えてしていない。正確には初期のモデルで幾何形態だったモビールの形状を鳥の形態へと移行させ、外からの風の力が加わり揺れる動きの印象を含めて、鳥になぞらえたデザインにしようとしている。モビールのボディの色や形状とその動きが合間って、愛らしい独特の雰囲気が生まれている。
教授・濱田 芳治
作品動画
- 作品名Feather
- 作家名荒尾 空輝
- 素材・技法素材=アルミ板、ステンレス棒
技法=レーザーカット、曲げ加工、ラッカー塗装 - サイズ飛ぶ鳥=H350×W285×D290mm
歩く鳥=H180×W120×D360mm - ジャンルモビール
- その他作品情報制作協力:丸信金属工業株式会社
撮影協力:Karimoku Commons Tokyo
撮影:Asuka Yazawa - 学科・専攻・コース
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