悶え伸びる 這い茂る
寺島 万柚子
担当教員によるコメント
寺島は、子供の頃に見た近所の神社に繁る藤の木の幹がうねりながら伸びる様や根が四方に張り巡らされる様子を、記憶の中に深く焼き付けていた。卒業制作は、その藤の木から感じた生命のエネルギーをテーマにした。バーナーワーク技法で大きな作品を作るには、経験と高度な技術が必要とされるのだが,寺島は作品のスケール感を重要視したため技術的に困難な制作にあえて挑戦した。透明なガラスを伸ばし変形させたパーツを溶着することで幹がうねりながら伸びていくカタチを目指して制作する中で幾度もガラスが割れることを繰り返していたが、最後まで粘り強くガラスと向き合い納得いくまで完成形に近づけた姿勢は,作品から伝わるものを感じた。今後の作品の展開を期待したい。
教授・池本 一三
- 作品名悶え伸びる 這い茂る
- 作家名寺島 万柚子
- 作品情報技法・素材:ホウケイ酸ガラス
サイズ:左=H600×W700×D700mm/右=H520×W440×D260mm - 学科・専攻・コース
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