入学者受入れの方針

アドミッション・ポリシー

美術学部

人間が持つ創造性とは、未来を切り拓いていく力です。さまざまな表現のかたち、さまざまな生活のかたち、さまざまな社会のかたちを創造していく力です。

多摩美術大学は、大学の理念である「自由と意力」に共鳴し、自らの持つ創造性を、芸術を通して実現していこうと考えてくださる皆さんを、世界から幅広く、積極的に受け入れていきたいと考えています。芸術に関心を持ち、芸術を志す人であればどなたでも、歓迎します。人間にとっての創造性とは、誰もが持ち、誰もが伸ばしていける力であると信じているからです。そうした皆さんとともに、人間の持つ未知なる力を開拓し、開花させていきたいと願っています。

多摩美術大学が育んでいきたいのは、なによりも、皆さんが潜在的に持っている表現者としての可能性です。それらは、三つの項目に集約されます。「観察する力と思考する力」、「構想する力と実行する力」、「創造する力と表現する力」。より具体的に述べれば、自らを批判的に反省し主体的かつ積極的な行動がとれること、公共性と協調性を学び責任感を持って課された仕事をやり遂げられること、異なった文化、他者とのコミュニケーションを学び、未来を創出できることです。

多摩美術大学は、皆さんが持つ表現者としての可能性をともに考え、その実現に協力し、強く支援することを約束します。高等学校の教育課程を学んだ人、もしくはそれに準ずる資格を持った人であれば誰もが、多摩美術大学の入学試験を受験することができます。試験では、与えられた課題を解決するだけではなく、そこから新たな主題を発見できるかどうかを、多様な試験の方法を用いて評価します。その柱となるのは、基礎的なコミュニケーション力、創造的な表現力です。現在持っている表現の能力を計るものだけではなく、未来にひらかれた未知なる表現の可能性を求めます。

大学院美術研究科

芸術は、人類をこれまで育んできた根源的な力であると同時に、未来を切り拓いていく未知なる可能性を秘めた力でもあります。
多摩美術大学は、芸術のもつ伝統を創り上げてきた力を尊重するとともに、芸術を未知なる未来に向けて変貌させていく力を応援いたします。芸術の伝統と芸術の革新を、創造的に総合していきます。
芸術は、今後ますます多くの分野(医療、情報、産業、企業経営、宇宙開発、人工知能等々)と深い関わりをもち、その交点で重要な役割を果たしていくと考えられます。芸術はさまざまな分野を創造的に結び合わせていく力をもっています。アートとデザイン、技術と理論を大胆に横断し、さまざまな表現の分野を新たな次元で総合することで、芸術が刷新(イノベーション)されていきます。

博士前期課程(修士課程)

多摩美術大学大学院美術研究科博士前期課程(修士課程)は、そのような状況に柔軟に対応し、自身がもつ技術と理論と向き合い、時間をかけて深めていくとともに、外部の高度な知識と技術を積極的に取り入れ、芸術の新たな価値を創出していきます。自らの芸術表現を完成していくとともに、それを広く世界に開いていきます。

博士前期課程(修士課程)が求めているのは、芸術の創作者、研究者として自立し、なおかつその成果を広く社会に発信していくことができる人材です。
世界のさまざまな地域、さまざまな表現の分野から芸術を活性化し、芸術という概念を刷新してくれる皆さんを歓迎いたします。
そのため、博士前期課程(修士課程)の入学試験では、ジャンルを問わず、自立した芸術の創作者、研究者として活動する皆さんが、その表現や研究をさらに磨き上げ、幅広く深めていくための観察力と思考力、構想力と実行力、想像力と表現力における独創性をもっているかどうかが問われます。
大学を卒業した人、もしくはそれに準ずる資格を持った人であれば受験することが可能です。

博士後期課程

多摩美術大学大学院美術研究科博士後期課程が求めているのは、芸術の創作者、研究者として自立しているのみならず、芸術の未来、芸術のもつ未知なる可能性を切り拓き、そこに新たな価値を創出することができる、芸術の世界的な先導者、指導者となるべき人材です。
そのため、博士後期課程の入学試験では、専門領域の表現者として諸能力を発揮できるだけでなく、新たな表現分野そのものを創り出していくことができるかどうか、国際的な水準で表現、研究、指導していくことができるかどうかが問われます。価値を創出するだけでなく、その価値を後代に伝えていくこと、つまりは教育のための創造的な能力を持っているかどうかも求められます。その成果は、時代を画する世界的な作品、書物等として広く社会に提示され、還元されなくてはなりません。
博士前期課程(修士課程)を修了した人、もしくはそれに準ずる資格を持った人であれば受験することが可能です。