ご挨拶
「TAMA VIVANT II」展は、多摩美術大学美術学部芸術学科構想計画設計ゼミのカリキュラムの一環として、学生が中心となり企画・構成・運営する美術・芸術のアニュアル展です。
私たちTAMA VIVANT II 2017企画室では、本年度開催する展覧会の企画を進めるなかで、作品を鑑賞する側の視点と、作家の制作した視点が一つの空間で混じり合う、そんな複合的な視点を「ポガティブ」という造語で捉えるに至りました。
美術・芸術は思想や文化、社会と密接に関わるなかでさまざまな要因が絡み合い変容を遂げてきました。次第に美術・芸術そのものが考えるための手段やプロセスとしての役割をも担うようになり、やがてポストモダンにおける社会の可能性や思想、形式を再定義する手段の一つとして考えられるようになりました。
社会が多様化し複雑化している現在、私たち一人ひとりが出会ったものに対して理解し考えること、また、ステレオタイプなものの見方に疑問を抱き、それまでの考え方を変え、新たな問いをつくりあげることが重要な課題とされています。
直接的な経験を通して、物事を前向きにとらえる「ポジティブ」な視点と疑いを抱き考える「ネガティブ」な視点を同じ地平で繋ぎ合わせたとき、美術・芸術、ないしは社会の新たな可能を見いだす手立てとなるのではないでしょうか。
さて、作品を鑑賞する場面で、つまり展覧会という場で、ふたつの視点が重なり合ったとき、作品や作品の関係、そして、展覧会そのものが、皆さんにどのような作用をもたらし、さらに、皆さんの眼差しの行方のひろがりがどこへ向かうのか楽しみです。
「TAMA VIVANT II 2017 ポガティブ」は、皆さんと作品が出会うことで、そこに新たな眼差しが生まれる場となることを期待して構築した展覧会です。
TAMA VIVANT Ⅱ 2017企画室
多摩美術大学展
2017年9月25日(月)〜10月7日(土)9:00~19:00(最終日は17:00閉場)
多摩美術大学八王子キャンパス アートテーク・ギャラリー 102,103,104,105
入場無料
同時開催
あそびじゅつ「夢を着たら、見えてきた!」展
2017年9月25日(月)〜10月6日(金)9:00~19:00(最終日は17:00閉場)
多摩美術大学八王子キャンパス アートテーク・ギャラリー 101
入場無料
パルテノン多摩展
2017年11月19日(日)〜11月25日(土)10:00~18:00(土・日は17:00閉場)
多摩市立複合文化施設 パルテノン多摩 特別展示室
入場無料
監督:海老塚 耕一(本学美術学部芸術学科教授・美術家)
主催:多摩美術大学美術学部芸術学科構想計画設計 TAMA VIVANT Ⅱ 2017 企画室
共催:公益財団法人多摩市文化振興財団 (多摩市立複合文化施設パルテノン多摩)
協力:多摩美術大学生涯学習センター
株式会社ハシモトコーポレーション
協賛:
グラフィックデザイン:戸谷莉維裟
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