中村錦平
略歴
多摩美術大学名誉教授。東京焼窯元。 国際陶芸アカデミー(スイス)会員(-2001)。 1935年金沢生まれ。 55年金沢美大彫塑科中退、割烹〈中嶋〉で日本料理と魯山人の器を実学の後、陶芸を始める。 66年ソニービルや67年モントリオール万博日本館の〈陶の壁>を評価され、69、70年日米文化交流でJ.D.ロックフェラーⅢ財団フェロー。 日米の陶芸文化の比較研究を基に、絵画科油画専任講師、〈現代陶芸〉を開講。 89年《やきもの新基地東京・現代日本の陶芸家たち》(学研)が〈多摩美卒の人達登場。新しい現代の陶芸の段階〉と紹介。 93年個展〈東京焼・メタセラミックスで現在をさぐる〉石川県立美術館で芸術選奨文部大臣賞。 98年工芸学科新設、初代学科長。 06年退職記念展として〈中村錦平プロデュース クレイコネクションbyフリーター〉を企画、若者支援。 同年、諸業績に文化庁長官表彰。 2011年制作歴約半世紀を基に、陶芸/工芸/ARTの回顧と展望を企図。〈中村錦平プロデュース ねんど/やきもの劇場 5人のホープといしかわの子どもたち〉のキューレーションに繋ぐ。
作家活動
個展
- 1969
- 〈せめぎあう戒め 度し難し〉壱番館画廊 (東京)
- 1976
- 〈土・水〉インスタレーション アートコア (京都)
- 1981
- 〈デコレーション・物質感希薄な空間のために〉グリーン・ギャラリー (東京)
- 1984
- 〈陶祠〉インスタレーション ギャラリー白 (大阪)
- 1988
- 〈日本趣味解題」フジヰ画廊モダーン (東京)
- 1993
- 〈東京焼・メタセラミックスで現在をさぐる〉石川県立美術館
- 1994
- 同展 スパイラルガーデン(東京)・芦屋市立美術博物館 (兵庫)
- 2000
- 〈東京焼・Anti-Virtual-Reality《触》と《飾》〉ギャラリーなつか (東京)
- 2003
- 〈東京焼VS.MESH WORK 中村一家 錦洋組展 -触×飾×透-〉ギャラリーなつか (東京)
主な展覧会出品
- 1970
- 〈現代の陶芸 ヨーロッパと日本〉京都国立近代美術館/東京国立近代美術館
- 1972
- 〈現代の陶芸 アメリカと日本〉京都国立近代美術館/東京国立近代美術館
- 1973
- 〈現代工芸の鳥瞰展〉京都国立近代美術館/東京国立近代美術館
- 1973
- 〈THINKING TOUCHING DRINKING CUP 国際展〉金沢・東京・大阪・札幌
- 1976
- 〈現代日本陶芸展〉文化庁 (オーストラリア)
- 1976
- 〈日本陶磁名品展〉日経・文化庁 (東独)
- 1978
- 〈JAPAN TODEY〉 (米)
- 1980
- 〈CLAY WORK〉西武ホール
- 1982
- 〈現代陶芸-伝統と前衛-〉サントリー美術館
- 1982
- 〈現代日本陶芸展〉国際交流基金/イタリア巡回 (伊)
- 1983
- 〈現代日本陶芸展〉国際交流基金/カナダ巡回 (加)
- 1983
- 〈現代日本陶芸展〉スミソニアン美術館/アメリカ (米)
- 1984
- 〈現代日本陶芸展〉ヴィクトリア・アルバート博物館 (英)
- 1984
- 〈日本デザイン展〉ソ連邦文化省/モスクワ (ソ連)
- 1985
- 〈現代日本陶芸展〉シャトルー (仏)
- 1985
- 〈PACIFIC CONNECTION〉アメリカ巡回 (米)
- 1986
- 〈土・イメージと形体〉西武美術館
- 1987
- 〈1960年代の工芸〉東京国立近代美術館
- 1988
- 〈手で見る美術展〉西武美術館
- 1988
- 〈サントリー美術館大賞展〉サントリー美術館
- 1989
- 〈ユーロパリア日本陶芸展〉 (ベルギー)
- 1992
- 〈日本の陶芸《今》100選〉パリ・東京/NHK
- 1993
- 〈現代の陶芸1950~1990〉愛知県美術館
- 1994
- 〈かたちのクロスロード〉広島アジア競技大会
- 1995
- 〈JAPANESE STUDIO CRAFT〉VICTORIA and ALBERT MUSEUM (英)
- 1997
- 〈ソウル国際陶芸ビエンナーレ97〉ソウル市立美術館 (韓)
- 1999
- 〈日本現代陶芸展〉 MUSEUM VAN BOMMEL VAN DAM VENL (オランダ)
- 2001
- 〈WORLD CERAMIC EXPOSITION KOREA〉 (韓)
- 2003
- 〈JAPAN KERAMIK and FOTOGRAFIE〉DEICHTORHALLEN HAMBURG (独)
- 2004
- 〈A SECRET HISTORY OF CLAY,GAUGUIN TO GORMLEY.〉TATE GALLERY/リバプール (英)
- 2004
- 〈アルス・ノーヴァー現代美術と工芸のはざまに〉東京都現代美術館
建築にかかわっての主な仕事
- 1966
- ソニービル〈銀座〉 8Fホール
- 1967
- モントリオール万博 日本館 (加)
- 1968
- 北陸放送会館 ロビーおよびレストラン (金沢)
- 1972
- 金沢ニューグランドホテル ロビー
- 1974
- ホテルニューオータニ タワー 6F
- 1978
- 東京相互銀行本店 ロビー
- 1979
- フコク生命本社 プラザ
- 1982
- 北陵女子短大 学生ホール (名古屋)
- 1982
- 金沢市文化ホール ロビー
- 1984
- 東芝本社ビル エントランス 滝
- 1987
- 多摩文化複合施設ホール(パルテノン多摩)
- 1991
- 北國新聞会館 ロビー (金沢) //INAX本社ビル 滝 (常滑)
- 1994
- 金沢市民アートホール
- 1995
- 三鷹市芸術文化センター インタースペース
- 1996
- 千葉県南総文化ホール 外壁 (館山)
- 1997
- 大阪府桃の木台公園 噴水モニュメント
- 1998
- ボストンガーデン美川 噴水モニュメント (石川)
主な作品紹介
- 1967
- 〈陶物とモダンアート〉三彩 神代雄一郎
- 1968
- DECORATIVE ART 年鑑(英)
- 1969
- ART INTERNATIONAL 11月号 (米)
- 1969
- 芸術新潮 9月号
- 1970
- CRAFT HORIZON 5月号 (米)
- 1971
- DECORATIVE ART 年鑑 (英)
- 1973
- 〈中村錦平の造形〉SD 2月号
- 1973
- 特集〈中村錦平の世界〉みずゑ 乾由明
- 1974
- 〈NEW CERAMICS〉STUDIO VISTA社 (英)
- 1977
- 現代陶芸全集 第16巻 講談社
- 1979
- 現代日本の美術 第16巻 小学館
- 1981
- 全集 日本の庭園 第7巻 講談社
- 1981
- CERIGRAFIA CERAMICA (伊)
- 1982
- 〈美の世界〉日本テレビ
- 1984
- 〈現代陶芸 ベスト10〉芸術新潮 5月号
- 1984
- 現代日本の陶芸 第14巻 講談社
- 1990
- 新人国記 朝日新聞 9月11日
- 1991
- 昭和の文化遺産〈工芸(特)〉ぎょうせい
- 1991
- 工房探房〈東京焼を創る〉NHKテレビ
- 1992
- 新・美をつくる〈現代を焼く 東京焼〉テレビ東京
- 1993
- INTERNATIONAL CRAFTS /THAMES and HUDSON (英)
- 1995
- 日本の陶磁 現代編 第7巻 中央公論社
- 1997
- 〈JAPANESE STUDIO CRAFTS〉TRADITION and THE AVANT GARDE/LAURENCE KING (英)
- 1997
- 土曜美の朝〈東京焼で現代を焼く〉NHKテレビ
- 2004
- [カラー版] 日本美術史 美術出版社
主な意見発表
- 1967
- 〈九谷に反逆する〉芸術新潮 3月号
- 1969
- 〈やきもの その閉鎖性〉デザイン4月号
- 1970
- 〈何かがいいたくて〉芸術新潮 5月号
- 1970
- 〈VITALITY & TRADITION〉CRAFT HORIZEN 5月号 (米)
- 1972
- 〈変身と不惑〉東京国立近代美術館 現代の眼 1月号
- 1974
- 〈NEW CERAMICS〉 STUDIO VISTA社 共著 (英)
- 1982
- 〈やきもの 火と土の造形〉美術出版社 共著
- 1985
- 〈デコレーション〉多摩美術大学研究紀要
- 1988
- 〈いま、魯山人をどう切るか〉京都国立近代美術館 視る 4月号
- 1988
- 〈伝統拘泥事情〉INAX 燎 10月号
- 1989
- 〈桃山に敗北?〉など7編 朝日新聞・仕事の周辺 1月17〜26日
- 1994
- 〈東京焼はメタセラミックスで現在をさぐる〉国立国際美術館月報 6月号
- 1995
- 〈現代陶芸のあけぼの十選〉日本経済新聞 5月8〜22日
- 1997
- 〈現代はクラフトを潰す〉現代デザイン辞典 平凡社
- 1999
- 〈何故東京焼なのか〉多摩美術大学研究紀要
- 1999
- 〈東京焼〉国際陶芸ミレニアム大会 7月 (オランダ)
- 2000
- 〈東京焼〉日仏円卓会議(仏国立高等研究院) 10月
- 2001
- 〈戦後日本の彫刻と陶造形〉国際陶芸シンポジウム (韓)
- 2002
- 〈東京焼〉佛山陶瓷博覧会 (中国)
- 2003
- 〈観念と素材〉OSLO INTERNATIONAL SYMPOSIUM (ノルウェー)
- 2004
- 〈モダニズムは《模様》絶やす〉多摩美術大学文様研究室・論文集
- 2007
- 〈何故に、東京焼〉国際日本文化研究センター 共同研究員研究発表
- 2011
- 〈20世紀後半 現代陶芸の50年 ‐ ナラティブ/自分史/回顧/展望〉多摩美術大学紀要
- 2012
- 〈工芸は物から事へ〉(工芸未来派・金沢21世紀美術館 批判)北国新聞 8月16・21日
- 2012
- 〈私の仕事/物的世界像から事的世界観〉台湾国際陶芸ビエンナーレ (台湾)
- 2012
- 〈極東の島/陶芸文化の展開〉モンゴル文化芸術大学(モンゴル)
主な展覧会企画
- 1972
- THINKING TOUCHING DRINKING CUP 国際展(11ヶ国130名)
- 1982
- ART AND/OR CRAFT:U.S.A. & JAPAN 飾るの現在
- 2011
- 中村錦平プロデュース ねんど/やきもの劇場 5人のホープといしかわの子どもたち
主なARTIST IN RESIDENCEと国際審査員
- 1975
- THE FIRST BRITISH CERAMIC SYMPOSIUM (英)
- 1985
- ATELIER EXPERIMENTAL DE RECHERCH ET DE CREATION AT MANEFACTURE NATIONAL DE SEVRES (仏)
- 1991
- EUROPEAN CERAMIC WORK CENTER (オランダ)
- 2001
- THE FIRST WORLD CERAMIC EXPOSITION KOREA (韓)
- 2012
- 2012TAIWAN CERAMICS BIENNALE (台湾)
主な著作
- 1991
- 〈中村錦平 88-91〉京都書院
- 2005
- 〈東京焼 自作自論 ‐ 日本VS.西欧モダンの拮抗が生んだやきもの〉美術出版社
主なコレクション
ロックフェラー財団(米)/パリ装飾美術館(仏)/国際陶芸博物館(伊)/国立ウェールズ博物館(英)/スクリップス大学(米)/アリアナ美術館(スイス)/富山県立近代美術館/北海道立美術館/石川県立美術館/呉市美術館/ブルックリンミュージアム(米)/東京国立近代美術館/ホノルルアカデミーオブアーツ/エバーソンミュージアム(米)/愛知陶磁資料館/信楽陶芸の森/ソウル市立美術館(韓)/サントリー美術館/国際交流基金/ポルヴオ美術館(フィンランド)/デザインミュージアム(フィンランド)/EKWC(オランダ)/和歌山県立美術館/金沢21世紀美術館/高松市美術館/佛山陶芸美術館(中国)