N・フォスター&パートナーズのテーブル「ノモス」
Norman Foster
1986
042  ノーマン・フォスター(1935〜)はイギリスとアメリカで建築を学び、1963年、ロンドンに活動の場を移すと妻ウェンディ、スー、リチャード・ロジャースの4人で「チーム4」を設立した。  1960年代後半、彼らは後にハイテクと呼ばれようになる、建物の構造や機能の細部を剥き出しにした建築様式の実験を開始した。後に、レンゾ・ピアノとすでにフォスターの下を去っていたロジャースの共同案によるポンピドゥー・センターは、その究極的表現となった。  「ノモス」は、剥き出しの構造物の中に、別機能への変更が可能な内部空間を作るという建簗テーマを引き継ぐものであった。このシステムは現代オフィス家具に求められている柔軟性の実現を目的としてデザインされている。オフィス用テーブルと家庭用テーブルに違いはほとんどないと彼らは考えた。ユーザーは、交換可能な様々なタイプのテーブル・デスク用基部、照明器具、小さい棚、キャビネット、円形・正方形・長方形のガラス板あるいは固い板材、傾きを持ったものなどを、自在に組み合わせて使うことができるようになっている。各モジュールの標準化によって世界中で生産可能にすることがデザイナーとメーカーの願いであった。


【素材】 クロムメッキ、またはパウダーペイントを施したアルミニウム溶合スチール、ガラス、ゴム

100 DESIGNS 100 YEARS
20世紀を創ったモノたち
メル・バイヤーズ/アーレット・B・デスボンド
森屋 利夫/成澤 恒人
2000.05.05
株式会社アクシス