多摩美術大学文様研究所とは
多摩美術大学に1973年に多摩美術大学文様研究所が設立されました。「文様の研究を通して、創造に関する諸問題を究明して、美術界に資する」ことが当研究所の目的でした。
研究所には多摩美術大学の教職員の中から法委嘱された教員と、外部機関に所属する数名が特別研究員として参加していました。
設立当初の主要メンバーは、研究所長山辺知行(多摩美術大学教授)、研究所員江上波夫(上智大学教授・多摩美術大学講師)、岡田譲氏(国立近代美術館館長・多摩美術大学講師)、遠山啓講師、佐々木静一講師、大淵武美講師、田沢年美講師、佐々木剛三講師、杢正夫講師、邑楽弘講師、内海正和講師、高橋史郎講師です。外部特別研究員にはアブドル・H・シャヒザデ氏(イラン考古学博物館館長)、増田精一助教授(東京教育大学)、ミカエル・E・ガヴォルスキー氏、ワンダ・G・ウオーミング氏の名前が記録されていました。
1973年から2004年に発行された「多摩美術大学文様研究所所蔵インドネシアの織物」に至るまで、当研究所では、染織文様、考古学文様、幾何学文様、工芸文様、建築文様などの分野で数々の研究が行われていました。
この多摩美術大学文様研究所の活動は、2017年度に発足した多摩美術大学学内共同研究「アジアの装飾文様のアーカイヴス化と教育活用に関する研究 」(2017年度~2019度)の参加メンバーによって新たに始動した文様研究〈TAMA MON 22―多摩美術大学文様研究プロジェクト〉の活動へと受け継がれました。
TAMA MON 22は、先行研究組織の貴重な資料やコレクションをデジタル・アーカイヴスとして紹介していくことを、活動のひとつとして掲げています。そして文様研究所の資料を、現代の文様研究と結びつけて、その資料に新たな価値を与えていきたいと考えています。その一環として制作されるこのwebサイトの文様データベースにも、これら文様研究所のアーカイヴスが利用されています。